俳優への夢3


2004年1月

2004年1月 私のマネージャーは俳優への夢を持ちつづけています。

彼は近々、北海道の懐かしい仲間と横浜で同窓会を開くことになっています。

彼としては幹事長として、腕の見せ所です。 彼はどうせなら、できるだけ楽しくやろうと寸劇やビンゴの賞品獲得などを企画したのでした。

彼は私に言いました。

彼:早速、寸劇のシナリオ作成に情熱をそそいでいるのですよ。

私:そうなの。それは楽しみですね。お得意の演劇を皆に披露できますね。

もし、作品ができたら、そのシナリオを見せてくださいね。

できれば、私のホームページに出して、皆に読んでもらいたいので。

彼:いいとも。

数日たってから彼は言いました。

彼:シナリオは出来たけれども、寸劇は中止になったのですよ。

懐かしい仲間が集まるので、芝居どころでなく、積もる話で一杯になってしまうからだってさ。折角、一生懸命作ったのに。

私:それは本当に残念ですね。でも、そのシナリオを見せてくださいよ。

私は彼のシナリオをすぐに読んだのでした。

私:これは面白いですね。昔の有名な芝居のせりふを3種類も入れて、しかも、現代風にアレンジして、傑作ですね。

一粒で三つの味が楽しめる飴みたいですね。

早速ホームページに入れましょう。

さて、皆さんお待ちかね、悲喜こもごもの人情芝居です。

どうぞ、ごゆっくりお楽しみください。

カチ、カチ、カチ、歌謡ドラマの始まり―、始まりー

「夢ふたたび」

     キャスト

       力―――――――――AAA

       おつたーーーーーーーBBB

       女―――――――――CCC

       チンドン屋―――――DDD

                 EEE

       マラソン選手――――EEE

       うぐいすーーーーーーFFF

     ナレーター ――――――マネージャー

   

第13回同窓会幹事一同

  ここは、祭囃子が聞こえる湯島天神の境内 何かわけありのカップルが歩いている。

    <2人は、あてもなく、足取り重く。>  …・・祭囃子

  この2人ずれ、男の方が 力、女の方は おつたである。

  その時、どこからともなく現れた‘’チンドン屋‘’

    <陽気に囃し立て2人の前を通り過ぎて行く。>…・チンドン屋の音

  静かになった境内、2人は立ち止まる。

  力、振り向き おつたを見つめる。

力:  「おつた、今日はお前に話があるんだ」

おつた:「力さま、こんな境内に呼び出して話なんて…お座敷ではなせるものを。」

力:  「実は…・・」

  その時、突然の雷・そして雨…………・・<雷の音>

   <おつた 力にしがみつく>

おつた:「キャー  」

力:  「土砂降りだ、濡れて行こう。熱いこの気持ちを冷やしてくれるだろう。

   <少し 間をおく>………・<ふたたび雷の音>

力:  「おつた、俺と別れてくれ!  おたまが池の千葉先生より

     今年の参議院に出馬させるので、女とは きっぱり手を切るよういわれたのだ。

  みなしごのこの俺をここまで育ててくれた 先生の意にそむくことは出来ないのだ。」

おつた:「別れろ、切れろは 芸者の時に言う言葉、なんで死んでくれとは 

    おっしゃらないの。」

   おつた言った後、力の上腕をつねる。

力:  「いてててて……」

   

   草陰の影で2人のやり取りを聞いていた フォームレスの女

   よれながら 2人に近づく

女:  「なんだい、なんだい ちちくりあって 別れろだ、死ぬだ うるさいね

   わたしゃね もう5日も 物を食べてないんだよ 何かめぐんでおくれよ。」

    <そう言って女は、2人にしがみつく>………・効果音???

    力その女を 犬をおっぱらうように足げにする。……・・

力:  「こぎたない 乞食にやる物なんか 何もないんだよ!」

    おつたは 倒れた女を 起こしながら

おつた:「力様、参議院におでになるのなら どんな人にも 愛をもって接しないと。」

    女すそをはらいながら

女:  「そうだよ、あたしだって 好きこのんで フォームレスになったわけじゃないんだ!

 男に騙され かわいい乳のみ子まで取り上げられ 虫ころのように捨てられたんだよ

 その子も今はお前さんと同じ位の年頃になるかね?」

力:  「ひょっとすると その子のお尻に ちょうちょのあざがあるのでは???。」

女:  「そうだよ、大きなアゲハチョウのあざが…・お前さんが なんでそれを・・」

おつた びっくりした顔で………・<効果音:運命>

おつた:「ええつ・・そじゃ…あなたは 力さんのお母さん!!…・」

女: 「ばか言っちゃいけないよ、こんな ババアーが

   こんなりっぱな方の母親だなんて笑っちゃいますよ。」

    力は、じっと女の顔を覗きこみ

力:  「おっかさん?!…」……・・そして思いだしたように

力:  「おっかさんと別れて50年、1日たりとも忘れたことなどない。

     こうして、上のまぶたと、下のまぶたを合わせりゃ

まだ見たことのない母親の顔が浮かび、

小さな声で呼んでるんだ……おっかさん とね」

    女、違う違うの手をふりながら

女:  「だめだめ、わたしゃ 人生のおちこぼれ 

今更親子だ・家族だなんてまっぴらごめんだね。」

    力、女の手をとりながら

力:  「オッカア、1人で苦労するのは もう終わりだよ

 おいらに親孝行のまねごとをさせちゃくれないか。」

     力、希望に満ちた姿で 遠くの方を望み。

力:  「千葉先生に全てを話し、おいとまをもらうよ。

そして おつたと所帯を持ち家族3人で、

この荒波を乗り越え 心の幸せをつかもう。」

     おつたは力に寄り添い

おつた:「力さん、私でいいのーーありがとう。全て1から スタートだわね。」

    力とおつたは女を抱きかかえるように 希望にみちて歩きだした。

    3人を夕日が スポットライトのように照らしている。

  そんな3人の前をアテネマラソンの練習をする高橋尚子似のランナーが

走り抜け様としてその場にころぶ

ランナー:「いてて、何事も七転八起さ!!」

  そして、走りさった。

境内は、梅の花が満開。幸せを告げる うぐいすが 一声ないて 飛び去った。

うぐいす:「ホー ホケキョー」……これは 本人が言う

  このあと、この3人は どうなって行くのか この続きは 次回の同窓会まで…・・

                                    完

輝く博愛スターズ

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