お食事券

2002年1月著述

ラジオで放送が流れてきました。

『オショクジケンデ、ゴニンタイホガ、アリマシタ』

勉強中の娘がそれを聞いて言いました。

娘:汚職事件で5人も逮捕されたの?

妻:そうじゃないわよ。 『5人』じゃなくて、『誤認』だから『間違って逮捕された』のが分かったのよ。

娘:そうなの。 かつて、私が小さい時に『汚職事件』を『お食事券』と聞き間違えたのと同じね。

お食事券といえば、会社の食券のことでこんなことがありました。

ある日曜日のことでした。

私は夜にテレビで放映されるNHKの放送番組(NHK交響楽団と『ショパンコンクールの優勝者のピアニスト』の演奏)を録画しようと最寄りの駅まで自転車でビデオテープを買いに行ったのでした。

売り場でジャンパーの内ポッケトから財布を出そうとしたところ、引っかかって、なかなか出ませんでした。 やっと、出して代金を払ったのでした。

その後、近くの本屋さんによったところ、英語の発音の本で興味深いものがあったのでそれも買ったのでした。

家に帰って、ジャンパーから財布を取り出したところ、また引っかかって数枚の食券がパラパラ床に落ちたのでした。

財布の中を調べてみるともっとあるはずの食券がなくなっていました。 食券を買ったばかりでしたので金額で6000円ほどでした。

私はさっきビデオテープを買った売り場で、『財布が内ポッケトに引っかかった時』に落としたと思ったのでした。

そこで、帰ったばかりでしたが、又自転車に乗ってさっきの店まで行ったのでした。

私:ここで青い色をした食券が落ちていなかったでしょうか?

店員:さあ。 見かけませんでしたけれども。

私:そうですか。

私はあきらめて自宅に戻ったのでした。

この話を妻に話したところ、『いつも考えながら行動しているからじゃないの。 よく注意した方がいいわよ。』と言われてしまいました。

そう言えば、かつて家族で近くの中華レストランに食事に行った時もそうだったな。

食事の後で、本屋とビデオショップに行こうと思って、私だけゆっくり自転車に乗って、家族と一緒にレストランに向かっていたのでした。

その時、財布をズボンの後ポケットに入れていました。

妻:そんなところに財布を入れて危ないわよ。

私:大丈夫だよ。

レストランで妻、娘、母とで楽しい食事も終わって、さあ代金を払おうと思ったら財布がないのです。

店員:どうされました?

私がしきりに財布を捜しているので、いぶかって聞いたのでした。

私:いや。 ここに財布があったのですが。

これを聞いて妻が、代金を支払ったのでした。

私の財布には2万円ほど入っていたのでした。 既に外は暗くなっていましたが、私はさっき来た道を財布が落ちていないか丹念に調べたのでした。 ほんの少しの道のりなのに財布は見つかりませんでした。

私は近くの警察に行きました。

警官:どうされました?。

私:そこで財布を落としたのですが。 もしかして、拾った人がいたら届けた人がいるかと思いまして。

警官:届はないね。 現金だとほとんどだめだろうね。

でも被害届を出しておきなさい。

私は警官から財布の色、形、財布の中身(現金その他)を聞かれて届けたのでした。

しかし、何時までたっても出てこなかったのでした。

妻:だから気をつけなさいって、言ったでしょ。

私:拾った人がそれだけ幸せになったんだから、それでいいんだよ。

と私は強がりを言ったのでした。

話を食券紛失の件に戻します。

あきらめて、自宅に戻って数時間後のことでした。

妻:食券が見つかったわよ。

私:え。 どこで。

私はキツネにつままれたような感じでした。

妻:パソコンの机の下にあったのよ。 きっと、背広の内ポケットから財布を取り出した時にこぼれ落ちたんじゃないですか。

輝く博愛スターズ

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